クラウドシステムと従来のシステムの違い

4月 20th, 2012

従来のシステムにおいて、サービスを提供する「サーバの所在」という概念は重要です。

例えば、インターネットでサービスにアクセスするために用いるURLは、DNSによってIPアドレスと結び付けられており、NICに1対1で対応して割り振られます。

1つのサーバに複数のNICが取り付けられる場合もありますが、入り口が複数あるだけであり、結果的に利用者が要求するサービスとサーバの実体は強く関連付けされているといえます。

 

一方、クラウドシステムでは、仮想化技術によってサービスを提供するサーバの実体は抽象化されています。これにより、サービスのより柔軟な運用が可能になります。

例えば、あるサービスを提供するサーバAが、クラウドシステム上にあるとします。

クラウドシステムでは、複数の物理マシンにわたって動的に仮想マシンを移動させることができます。

つまりクラウドシステムに物理マシンがXとYの2台あったとすると、サーバAは、X上に配置されていても、Y上に配置されていても稼働します。

このとき、サーバAが保持しているIPアドレスは同一ですが、実際にサービスを提供するマシンの入り口になるNICは物理マシンXのものであるか、Yのものであるかは、アクセスした時点によって異なる場合がありうるということです。

この利点は計り知れません。

例えば、片方の物理マシンが故障しても、もう片方の物理マシンに仮想マシンを移動することで、サービスの提供を継続することができます。物理マシンを地球の反対側に置けば、局地災害など、物理的な障害にも左右されずにサービスを提供継続することができます。

まとめると、クラウドシステムでは、サーバの実体という単位での冗長性が、従来のシステムと比較して高いということが言えます。

 

ハイブリッドクラウドとは何か

3月 22nd, 2012

ハイブリッドクラウドとは、「プライベートクラウドとパブリッククラウドを利用したクラウドシステムの利用形態」を言います。

一般的には、このほかに既存のシステム(業務システムなど)を連携して運用するような利用形態を言います。

 

プライベートクラウドとは、「ファイアウォールの内側にあるクラウドシステム」を言います。パブリッククラウドはこの逆で、「ファイアウォールの外側にあるクラウドシステム」を言います。

ファイアウォールの内側/外側とは、かいつまんで言うと「インターネットを通して利用する形態であるか、限定的な範囲(LANなど)で利用する形態であるか」と言い換えることができます。インターネットを利用し、公開されたクラウドシステムをパブリッククラウド、LANの内部にクラウドシステム用のサーバを配置したり、VPNを用いるなど利用者を意図的に限定したクラウドシステムをプライベートクラウドと呼びます。

そして、クラウドシステムとは、サーバやサービス提供会社が提供するサービスを、インターネット・ネットワークを経由して利用する形態のサービスとその利用形態を言います。

 

クラウドシステムでは、(特にSaaSと呼ばれるサービス形態の場合)サービスにアクセスさえできればよいので、複数の種類の端末(PCや携帯電話、タブレット端末など)から利用可能となっていたりします。

 

さらにクラウドシステムの利点として、サービスに問題点(バグ)があった場合、PCなどを利用する場合には、すべてのPCに修正パッチをあてるなどの対策が必要となり、その手間や回線・サーバなどへの負荷が大きいという問題がありました。これと比較して、クラウドシステムでは、サービスを提供するサーバに修正パッチをあてるだけで解決でき、回線やサーバへの負担が低いことがあげられます。

 

クラウドシステムと従来のシステムの違いについて、次回で述べたいと思います。